花業界の調査から始まって、お花屋さんになるための必要な知識、サービス、インターネットの販売サイトの手続き、そして会社をつくるにはどうしたらよいかということを半年に渡って考えてきた。しかし、当初の予定では花を売るところまでをやりたかったのだが、会社員という悲しい立場では商売までには至らなかったし、準備もまだまだできていない。走りながら始めるといっても、スタートラインにも立てていないことがひしひしと感じられる。ひとまず、「
Flower
Box」を開くために、あと何が必要なのか考えてみる。
あと何が足りないのか
お店を開くのにあと何が足りないのだろう。
僕に足りないもの |
お花の技術 |
これは圧倒的に足りない。これを補うには毎日のように花の勉強をし、商売としての花の技術をつけなくてはならない。ただし、お花の技術者をパートナーにすれば急速に解決の道も考えられる(つまり、花の仕事をしている人と一緒にお店を開く)。 |
宣伝、広告 |
広告を出して売れるのであれば、じゃんじゃん出すところだが、世の中そんなに甘くはない。Webで儲かっている会社などほんの一握りなのだ。宣伝をどうするか、まだまだ、難しいところだ。 |
法人顧客 |
花屋さんで大きな収入なるのは個人の顧客ではなく、高価な花が大量に販売できる法人顧客である。この法人に対する営業がインターネットにおいても考慮すべきではないだろうか。 |
インターネットで花は売れるのか?
根本に戻ってこんなことを考えたくはないのだが、インターネットで花のビジネスは可能なのか?
日経ネットビジネス2000年1月号に興味深い記事がある。それは日比谷花壇がインターネットだけで年間で1億円売れているというのだ。ECビジネス本部という部門がフラワーギフト・ガーデニング・スクール・ウェディングのプロジェクトチームを編成して、ECビジネスに本腰を入れるという。
インターネットの花のビジネスが1社で年間1億円売り上げることができるのである。EC市場が伸びていくことを考えるとまだ、余地はあるはずだ。ことみちゃん(日比谷花壇のフラワーギフトの案内役)よりも良いサービスができるのであれば。。。(ネームバリューも必要かもしれないけど。。)
では、個人のサイトはどうか。
1st
Flower Workshop というサイトではこのクリスマス商戦に月200万円を売上の目標にしている。
ごらん頂くとわかるが、シンプルで品数も多い。
個人だってやればできるということだ。うんうん。
俄然やる気が出てきた!!
数少ない読者のために
今回でこの連載は終了だ。僕はこの企画は本サイトの趣旨とは異になるため、自分のために書いてきた。なぜ、このような企画を立てたか、それは
ECって本当に誰でもできるのかを検証したかったのである。「明日からお店を開きまーす。」といって開けてしまうインターネット。どんな苦労があるのかを少しでも感じていただければ、幸いだと考えます。
反省すべき点として、このサイトの読者層の多くの方が興味のあるServletの記事を思うように書けなかったことである。期待していただいた方には大変申し訳ないと思っています。良かった点は、花業界のかた何人かにこのサイトを紹介したところ、興味を持ってくれた人もいたようである。最後までお付き合いいただいた方には感謝の念でいっぱいです。ありがとうございました。
参考にした書籍・雑誌・Webサイト
今回の連載を執筆するにあたり、参考にした書籍・雑誌などを掲載しておく。
お花屋さん参考書籍・雑誌・Webサイト
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フラワービジネスQ&A
(花産業の基礎知識) |
財団法人 日本花普及センター編
技報堂出版 1994年 |
花屋さんになろう |
澤野泰裕 著 誠文堂新光社 1995年 |
すてきな花屋さんになる方法 |
祭こうじ 著 とりい書房 1998年 |
花屋さんに開きたい! |
曽根宏道・澤野泰裕 著 ダイヤモンド社 1999年 |
なりたい!! フラワーデザイナー |
大栄出版編集部 編 大栄出版 1994年 |
花時間 (月刊誌) |
角川書店 |
1-800flowers
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このサイトは12月くらいからリニューアルした。僕のお気に入りサイト |
農林水産省統計情報
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1度は見ないとね。 |
花屋さんのリンク集
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千葉大学の花屋さんのリンク集 |
日比谷花壇
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11月にリニューアルし、意気込みがうかがえる。。 |
新宿花大
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上記の参考書籍の著者、澤野泰裕氏が代表である。書籍はとても参考になった。 |
グランテール
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お世話になっているお花の先生がいます。 |
フラワースタジオ「フーヌ」
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個人的に好きなお花屋さんサイト。なかなか。 |
ビジネス関連書籍・雑誌・Webサイト
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ONEtoONE企業戦略
-顧客主導型ビジネスの実践法- |
Don Peppers&Martha Rogers
ダイアモンド社 1999年 |
インターネット時代の
ワン・トゥー・ワン
Webマーケティング |
クリフ・アレン
デボラ・カニア
ベス・イェッケル
日経BP社 1999年 |
JavaServlet関連書籍・Webサイト
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JavaServlet
最新サーバ・プログラミング |
原田洋子 著 秀和システム 1999年
URLはこちら
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サーブレット&
JavaWebServer |
日本サン・マイクロシステムズ(株)編 サイエンス社 1998年 |
Java
house |
JavaとJavaServletのメーリングリスト
きっと探し物がみつかります。 |
ビワ君のクリスマス
今日は今年最後のお花の教室だ。「すー。はー。」僕は先生の花屋さんに行くまでに何度も深呼吸をした。緊張する。
今日はクリスマスの花を造るらしいが、教室が終わった後に花束を造る約束にしている。先生の好きな花「デルフィニューム」を使った花束だ。僕がお花屋さんを目指していることを知っているので快く引き受けてくれた。
それにしても教室までの道のりが短く感じられる。告白することには決めたのだが、何をどう切り出して良いものか頭の中がぐるぐるして、冷静に考えられない。「うーん、どうしよう。」と言っているうちに教室に着いてしまった。
「こんにちはぁ」と僕を見つけた先生が声をかけてきた。
「あっ、こ、こんにちはー」
「どうしたんですか?私の顔に何かついてます?」
「えっ?!い、いや、なんでも。。」
何も言えなくなった。
・・・・・・・
クリスマスのアレンジはバラ・スイートピーを中心として、モミの木で整えた背の低いアレンジだ。とてもクリスマスっぽい。アレンジに集中し、頭が冷静になってきた。
「まあ、こんなもんですね。いいですよ。可愛く出来上がりましたね(^^)」
「は、はい。。。。。。。先生、クリスマスはどうされるんですか?」
「??あれ、Tさんに言ってませんでしたっけ?私、来週からフランスに行くんですよ。知り合いが向こうでアレンジの仕事をしているので。一緒にやらないかって。。」
「う゛。。そうですか。。。いつまでですか?」
「うーん、多分、1年くらい、わかんないですけどね。(^^)」
「あー、そうなんですか。。」
「えっ、あっ、ごめんなさい、来年からの教室はちゃんと別の人にお願いしているので大丈夫ですよ。私の知り合いで、経験長いし。」
「あっ、そいうことではなくて、僕、先生のことが。。。」
Rrrrrrrr。。。
「電話だわ。もしもし。。。」
そうか、そうだったのかぁーー。僕はデルフィニュームを手にした。大きな花だ。
「ごめんなさい。そう、デルフィニュームね。私、ずっと装飾花を造っていたので、この花好きなのよねー。」
「僕も好きです。。。先生が。。。。。。。フランスに行ってもいい花、造ってください。」
「えっ。ありがとう。私。。。」
「いや、いいんです。最後に花束の作り方教えてください。(^^)」
「はい、わかりました。いいですよ。お教えいたしましょう。(^^)」
・・・・・・・・・・・・・・・
僕のクリスマスは終わった。まあ、そんなもんだ。
僕は当分仕事に生きることにしよう(涙;
でも、ちょっと新しい先生にも期待してたりして。。何事も切り替えが大切だ。
最後に。。。
本当にありがとうございました。本当は20回以上の連載の予定だったのですが、短くなってしまいました。この連載、何人かの花屋さんと知り合いになれたり、あるときはお叱りを受けたりしました。最後まで支えてくれてありがとうございました。本当に花屋さんになったときにはみなさん買いに来てくださいね(笑)。
なお、この物語・登場人物はフィクションです。
それではまた逢える日まで。
メリークリスマス!
今週の花言葉:感謝(カンパニュラ)